怖さ:3
家の妖怪
出没地域:和歌山県全域

 狐の霊が人間の体にとり憑くこと。憑かれると狐のような行動をし、口を尖らせて、あらぬことを言い出す。狐を落とすには祈祷したり、松葉でいぶしたり、狐より強い狼の骨を煎じて飲むとよく、和歌山では枇杷の葉を布団の下に入れていた。また、死に際の人に憑き、肉体は死んでいるのに喋ったり、飯をバクバク食べたりする。田辺市本宮町ではコウシンという山伏が、狐に憑かれた人を前に祈ると、その人の体からヒョロヒョロにやつれた白狐が出てきたとの話が残る。狐も人に憑くとエネルギーを消費するようだ。

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(ニュース和歌山/2020年10月3日更新)