《回答者》
眼科
吉村眼科 吉村 利規院長

 学校教育現場において、情報通信技術を活用したICT教育が導入されています。デジタル教科書も授業で用いられ、タブレット等のデジタル端末も身近なものとなりました。

 しかし一方で、デジタル端末による眼の健康への影響が常に懸念されています。デジタル端末を使う時は姿勢を良くし、眼は画面から30㌢以上離す 、蛍光灯などの光源の映り込みを防止する等の工夫が大切です。教室の明るさに合わせて、タブレットの輝度を設定画面から調整することも有効です。

 また、長時間の画面注視にも注意が必要です。30分に1回、20秒以上、画面から目を離し、遠方を眺めるなどして眼を休ませましょう。長時間の画面注視は、眼精疲労やドライアイを生じる可能性があります。

 さらに、就寝前1時間以内は、デジタル端末の使用を控えるのが適切だと言われています。テレビやスマホ等から発せられる強い光に暴露すると睡眠障害をきたす恐れがあり、体内時計の乱れを招きます。

 なお、屋外での活動は近視の抑制効果が期待され、奨励されています。児童生徒の皆さんは、帽子をかぶるなどして紫外線や熱中症を適切に予防しながら、太陽光の下でのびのびと過ごしてください。

(ニュース和歌山/2021年4月24日更新)