《回答者》
循環器内科
みなかたクリニック
南方 常夫院長

 ワクチン接種後、すぐに現れる可能性のある症状に、アナフィラキシーショックと血管迷走神経反射があります。アナフィラキシーショックは接種会場や医療機関において薬で対応していますし、血管迷走神経反射は横になって休めば自然に回復します。また接種後数日以内に、接種部位の痛み、疲労、頭痛などが50%以上に、筋肉痛、悪寒、関節痛、下痢、発熱、接種部位の腫れが10〜15%に現れる可能性がありますが、多くは数日以内に回復します。

 アレルギー疾患と接種の関係では、喘息を含め、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、薬剤へのアレルギーを有する患者さんも接種可能とされています。メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン接種時にアレルギー反応が生じた場合の2回目の接種については、米国で安全性を検討した結果、2回目接種時に免疫寛容が成立していたと考えられ、即時型アレルギー反応が生じた例も軽度であったことが報告されています。さらに、mRNAワクチンに含まれるポリエチレングリコール(PEG)に重篤なアレルギー反応を起こしたことがある人は、アストラゼネカのワクチン接種も可能になりました。主治医とよくご相談ください。

(ニュース和歌山/2021年9月26日更新)