《回答者》
◆整形外科貴志川リハビリテーション病院
手・足の外科センター
整形外科専門医  手外科専門医
谷口 泰德副院長・センター長

 足の病気の外脛骨(がいけいこつ)障害は有痛性外脛骨とも呼ばれます。外脛骨とは足の内側にある過剰骨(普通にはない余分な骨)で、15~20%の人にみられます。多くの人は足の内側に骨の出っ張りがみられるだけですが、これに痛みを伴う時に外脛骨障害と呼ばれます。症状は足のアーチの内側中央部の痛みと腫れで、ふくらんだ所を押すと痛みが出ます。歩行やつま先立ちをすると痛みが強くなります。スポーツをしている若い人によくみられますが、長時間の立ち仕事をする成人にも起こります。診断はまず外脛骨を押して痛みがでることを確認します。そしてレントゲン検査で外脛骨があることを確認して診断します。

 治療は、若い人では15~17歳の骨の成長が終わる頃に自然に痛みが取れて治癒することが多いため、最初は保存的に装具療法やリハビリで治療を行います。保存的治療で痛みが改善しない時やスポーツ活動や日常生活に支障を来す場合は手術を行います。手術は外脛骨を切除します。これにより、外脛骨による痛みと骨の出っ張りは消失します。成人の場合も同様の治療を行います。詳細は足の病気の専門的な治療をおこなっている経験豊富な医師にご相談下さい。

(ニュース和歌山/2022年4月24日更新)