《回答者》
◆外 科
楽クリニック
藤田  定則院長

 「便秘薬」は、規則正しい排便のリズムを取り戻すために服用するものと考えましょう。便秘薬頼みの排便は望ましくありません。しかし、食物繊維の多い食事と適切な水分、十分な睡眠をとり、適度な運動をするなど、生活習慣の改善を頑張っているのに快適に排便できないのであれば、便秘薬の助けが必要です。

 市販薬ならば、正しく用法用量を守ることが大切で、自己判断で増量などしてはいけません。効果を感じない時には医師の処方を受けましょう。薬は、便秘のタイプに合ったものを選びます。腸を動かす薬、便に水分を与える薬、便を押し出す薬など、便秘の原因によって選択し、服用量なども調整します。直腸内の便をすっきり出すには浣腸も有効です。

 もよおした時に排便しない状態が日常化すると、便意がなくなり慢性の便秘になります。また、少食は腸の動きを鈍くしてしまうため便が留まりやすく、便秘の原因となります。生活習慣を整え、薬を正しく服用すれば、だんだん改善していくのですが、いっこうに変化がない場合には、別の病気が隠れているかもしれませんので、医師に相談しましょう。便秘薬は適切な服用を心がけ、上手に付き合っていきましょう。

(ニュース和歌山/2023年2月25日更新)