《回答者》
◆循環器内科
みなかたクリニック
南方  常夫院長

 和歌山県慢性腎臓病対策協議会(W│CKDI)により作成されたCKDシールのことですね。これは、腎機能が低下した患者さんのおくすり手帳に貼付し、情報を関係者間で共有するためのものです。

 ご相談者のお話を伺いますと、現在、慢性腎臓病で加療中とのこと。クレアチニン1.64㎎/dleGFR23.2ml /min(推定糸球体濾過量)、血清カリウム値が高く、カリウムを下げる薬を内服されています。さらに高血圧、心不全、腎性貧血、鉄欠乏性貧血があるものの、治療の結果、貧血、心不全は小康状態を維持。さらに最近、膝関節痛が出て、鎮痛薬の投与を受けているそうです。

和歌山県慢性腎臓病対策協議会(W-CKDI)が作成したCKDシール

 ただ、鎮痛薬には、腎機能を悪化させる種類があります。別の病院で治療を受けた場合、患者さんの腎臓の状態が分からなければ、腎臓に負担がかかる薬剤が処方されるかも知れません。おくすり手帳に貼ったCKDシールは、そのリスクを回避する役割を担っています。主治医とよくご相談ください。

(ニュース和歌山/2023年5月28日更新)