《回答者》
◆乳腺外科
さくらい乳腺外科クリニック
日本乳癌学会認定
乳腺専門医・医学博士
櫻井 照久院長

 痛みのないしこりは、がんの可能性を疑う症状の一つです。がん検診は足を運びにくいものですが、「怖いから」と受診を先延ばしにしたり、乳腺外科の診察を受けずにいると発見が遅れ、その結果、がんが進行してしまう方もいます。

 乳がんは、発見が早ければ早いほど治癒の可能性が高く、治療の選択肢も広がります。がんを小さいうちに見つけるには、定期検診が重要です。マンモグラフィー検査は圧迫による痛みを伴いますが、最新装置では痛みを軽減する機能を搭載した機種もあります。

 早期発見のためには、セルフチェックも大切です。鏡の前で両手を上げてへこみなどがないか、手で胸をなでるように触ってしこりや乳頭分泌がないかを調べます(イラスト参照)。入浴時が良いでしょう。40歳頃になったら定期的なマンモグラフィー検査を受けましょう。年齢にかかわらず不安を感じる症状があれば乳腺外科を受診してください。

 

(ニュース和歌山/2023年9月24日更新)