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 高齢者施設で利用者の話し相手をする傾聴ボランティアの養成講座が3月6日(日)と26日(土)各午後1時、和歌山市手平のビッグ愛9階で開かれる。企画するボランティアグループ「アップル」の岡育子代表は「慰問活動を長年続けてきましたが、話し相手を求めている利用者が多い。そういった人たちの支えになりたい」と望んでいる。

 約20年間、老人ホームで歌や手遊びなどのレクリエーションを行ってきた同グループ。人前で歌うことや踊るのが苦手な人にも気軽に活動に参加してもらえるよう、傾聴ボランティアの養成に初めて乗り出した。

 施設訪問時には傾聴の時間を設けている。2月18日に訪問した同市中之島の在宅ケアセンター「しあわせ」では、唱歌や昭和歌謡を歌った後、利用者一人ひとりに寄り添い、故郷や家族、趣味などの話に花を咲かせた。利用者の広瀬三四子さんは「地元のことや昔話ができて懐かしかった」と笑顔。同施設の中本昌子理事長は「手を握って話を聞いてもらうだけで、気持ちが前向きになる」と喜んでいた。

 会員の岡菅夫さんは「最初は初対面で緊張気味でしたが、話をする時間を境に一気にほぐれました。表情が明るくなり、こちらが元気をもらえます」と声を弾ませていた。

 講座では傾聴ボランティアの活動と現状、認知症者への寄り添いについて専門家らが話す。無料。希望者は岡代表(073・473・2415FAX兼、メールikukooka113@gmail.com)。

写真=寄り添い耳を傾ける

(ニュース和歌山2016年2月27日号掲載)