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 局地的な集中豪雨による浸水被害が増える中、和歌山市は4月、浸水や土砂崩れの危険性がある地域を示す地図「内水ハザードマップ」を初めて作成した。

 川の堤防が決壊する洪水と異なり、下水道や水路の排水能力を超える大雨で水があふれ、道路や住宅が浸水するのが内水氾らん。同市では2009年11月、観測史上最高となる1時間120㍉を超える雨が降り、田中町の地下道や小人町のあいあいセンター地下駐車場などが水没し、交通が混乱した。また、12年6月の豪雨時は和田川周辺地域が広く浸かり、浸水する家屋が多数出た。

 これを踏まえ、地図には浸水の危険性がある範囲と、09年の豪雨で実際に浸水した地域、さらに地すべりや土石流の警戒区域、避難場所を表示。裏面には浸水発生の仕組み、避難時の心得、土のう、止水板の活用法を記載した。

 市下水道経営課は、浸水予想地域と実際に浸水した場所は必ずしも一致しないことを前提に、「『豪雨で浸かっていない』と安心するのでなく、自宅から避難所への経路を歩いて確認し、家庭ごとに避難地図を作ってほしい」と呼びかける。

 地図は地域別に7種類作り、配布する。

写真=浸水の危険性のある範囲や避難所となる場所を記している

(ニュース和歌山2016年5月7日号掲載)