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 全国で開かれている市民講座「昔ばなし大学」の内容をまとめた『昔ばなし大学ハンドブック』が4月1日にNPO読書サポートから出版された。この講座で土地言葉による語りの講師として活動する和歌山市民図書館の司書、額田美那子さんの講義内容も収録されている。

 著者は筑波大学名誉教授で、昔ばなし大学を主宰する小澤俊夫さん。昔ばなしに込められたメッセージや語る際のポイントなどについて解説している。

 ニュース和歌山第2、4水曜号掲載の絵本紹介欄「えほん日和」を担当する額田さんは、昔ばなし大学の再話者協会会員。今回のハンドブックでは奈良で行った講義の内容が掲載されており、かつらぎ町花園で「おとら婆さまのムカシ」を再話した際のエピソードや、語る際に使う土地言葉について紹介している。「共通語より、土地言葉で語る方が心にスーッと入っていくため、子どもたちの食いつきが違う。そんな不思議な力があります。先生や保育士さん、昔話を語る活動をされている人ら、子どもたちの周辺にいる方に読んでもらいたい」と額田さん。

 A5判、223㌻。1728円。アマゾンなどで取り扱い。メディア・パル(03・5261・1171)。

(ニュース和歌山2016年5月7日号掲載)