難民の子どもたちに笑顔になってもらおうと、和歌山市東高松の高松小学校6年生が着なくなった子ども服の提供を呼びかけており、きょう23日(土)に同小で開かれる夏まつりで1回目の受け付けを行う。中村文音さんは「難民の人たちの暮らしが少しでも楽になるよう、できるだけたくさん集めたい」と話す。
各小中学校で回収した衣料を衣料品店のユニクロがまとめて難民に送る取り組みで、活動を新聞で知った中村さんが発案。6月17日にはユニクロ社員から、難民の現状や回収した服がどのように役立つかを学んだ。塩﨑奏聡(かなと)くんと永山祐くんは「同じ年の子が穴の空いたボロボロの服を着ていた。体育館いっぱいに服を集めて、自分たちで助けたい」。
地域に協力を訴えるため、手書きのポスターとチラシを作成し、図書館や公民館、幼稚園、スーパーマーケットに掲示を依頼。回収箱を動物や自動車の形で飾り、支援を呼びかける。藤井愛乃さんは「子どもだけでなく大人の協力も必要。服が変わるだけで難民の人が笑顔になるはず」と願う。
きょうは午後4時半~6時に受け付け。乳幼児から160㌢までの洗濯済みの物で、帽子や靴、下着、靴下は不可。10月30日(日)まで続ける。
パラ五輪メダリスト マセソンさん来校
また、7月15日には同校で長野パラリンピックアイススレッジスピードレース金メダリストのマセソン美季さんによる講演が行われた。大学時代に交通事故で足が不自由になり、「車イスでもスポーツができる」と聞き、バスケットボールやマラソン、スケートに挑戦したことを振り返った。
後半は児童の中に入り、質問に答える形で進めた(写真)。スケートがうまくできなかった時も、「絶対にできる」と信じたこと、レース前にリラックスし、金メダルを首にかける自分が頭に浮かんだ時に、メダルが獲れたことを伝えた。
5年の上條慶太くんは「『〝どうせ〟は、あきらめる言葉だから使わないで』と言われたのが心に響きました」、6年の東千尋さんは「障害があっても普通の生活ができることを他の人に伝えたい」と話していた。
(ニュース和歌山2016年7月23日号掲載)