月3回集まり勉強会 15日に記念大会

161105_genji 紫式部の長編物語を楽しむ「源氏物語を読む会」が活動20年目に入った。中高年の女性を中心とする会員が毎月3回集まり、古典文学に詳しい元大阪商業大学教授、村田溥積(ほづみ)さんの解説に耳を傾ける。村田さんは「何より物語が魅力的なのが、今も多くの人を引きつける理由。恋や人間関係のことは昔も今も変わらないということでしょうね」と語る。

 1997年、和歌山市小人町のあいあいセンター開館を記念し、同市が開いた「百人一首を楽しむ会」。その受講者が会終了後も引き続き古典文学にふれる機会を持ちたいと、同年10月にスタートしたのが「源氏物語を読む会」だ。

 毎月の勉強会では原文をテキストに、村田さんの説明で読み進める。じっくりと時間をかけて取り組むため、全54帖を読み終えるまでにかかる時間は7年ほど。今は3巡目の途中だ。「一巡した時、会員が減ると思っていましたが、皆さんやめることなく、新しい方も入ってきましたね」と村田さん。100人でスタートした会員は170人になった。

 99年入会の浅江かずゑ代表代行は「私は昭和5年生まれ。女学校時代は戦時中で、ほとんど授業を受けられず、改めて世界的な文学にふれたいと入りました」。勉強会の冒頭に村田さんが時事問題について解説したり、途中、会員で唱歌を歌ったり。9年前に入った山本朋子さんは「村田先生は博学で、お話が興味深い。いわゆる〝勉強〟ではなく、楽しみながら学んでいます」と話す。

 20年記念大会を11月15日(火)午後1時、和歌山市三木町のルミエール華月殿で開く。村田さんの講演「源氏物語と女たち」の後、第1帖の「桐壺」を一緒に読む。1000円。なお、勉強会は原則毎月1、2、3火曜午後1時、華月殿で。月会費2000円で、参加1回あたり別途500円。浅江さん(073・461・1557)。

(2016年11月5日号掲載)