和歌山市中心部を流れる内川を生かし、魅力あるまちづくりを考える水辺シンポジウムの一環として3月12日、サップ体験会が大門川で開かれた。真近に川を見てもらい、内川活用法を探ろうと、わかやま水辺プロジェクト事務局が主催。

 サーフボードのような板の上に立ち、パドルでこぐサップ。内川に浮かべ、川を景色として認識してもらうため、今回はイカダのような6人乗りのメガサップを使い、ぶらくり丁の雑賀橋から北へ350㍍の鈴丸丁までを往復した。

 体験者は、川にせり出した建物や雑草だらけの護岸を真近に見ながら、魚が跳ね上がったり、鳥が飛んできたりと、道からでは分からない光景に目を見張った。岩出市の坂口真梨さんと垣内夏希さんは「川から建物の裏を見ると、中心部を川が流れる京都チック。水がきれいになればテンションが上がる」とほほえみ、和歌山市の西野啓治さん、奈都美さん夫妻は「道頓堀のように川を向いた店ができれば、人が集まる」と期待を寄せた。

 指導した日本シティサップ協会主宰の奥谷崇さんは、大阪で川を活用したまちづくり事業にかかわった時、川に背を向けていた建物が改修されることで、川べりが変化したと説明。「水辺は見られることできれいになる」と力を込めて話していた。

写真=サップをこいで内川を真近に感じた

(ニュース和歌山より。2017年3月18日更新)