和歌山市 管理センター完成

 和歌山市動物愛護管理センターが同市松江東に完成し、10月15日㊋に業務を始める。犬や猫の保護、正しい飼育の啓発を行う施設で、一部、自治体が全国から寄付を募るガバメントクラウドファンディングを活用した。市生活保健課は「動物愛護を普及し、犬猫の殺処分ゼロを目指す」としている。

 センターは敷地面積1700平方㍍に、動物棟と事務所棟、保護した犬専用のドッグランを備えた。

 動物棟は保護した犬猫を収容し、治療や避妊・去勢手術を行う。クラウドファンディングで集まった2800万円は同棟の手術台や照明などにあてた。収容数は、犬が従来の18匹から40匹に、猫は12匹から50匹と増やし、長い期間の飼育が可能になった。

 事務所棟には、ガラス張りの猫飼育室(イラスト)を設置。譲渡できそうな猫を入れて見てもらい、里親としてひきとってもらう目的で、野外での繁殖につながらない室内飼育もアピールする。同課動物保護班を市保健所から同センターに移転、月1回だった譲渡会を2回にし、小学生や一般向けの動物愛護教室を開く。

 また、ドッグランでは保護した犬の譲渡がすみやかに行われるようしつけをする。

 同課によると、昨年度の収容数は犬129匹、猫594匹、譲渡は犬35匹、猫122匹、殺処分は犬42匹、猫197匹。「保護した犬や猫をいかに早く新しい飼い主の手に移せるかが殺処分をなくすポイント。より譲渡が進むよう努力したい」と話している。

(ニュース和歌山/2019年10月9日更新)