2月 災害見据えしつけ教室

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 災害発生時、飼い主がペットを連れて避難所まで逃げる「同行避難」に理解を深めてもらおうと、震災から命を守る会は2月7日(土)と2月8日(日)、和歌山市手平のビッグ愛1階でイベント「防災・防犯まちづくり」を開く。スタッフの吉増江梨子さんは「いざという時に家族の一員であるペットを守るため、飼い主は災害に備えたしつけを、地域の方には避難所での受け入れ方を考えるきっかけにしてほしい」と呼びかけている。

 同行避難が注目されるようになったのは2011年の東日本大震災。ペットが避難者の自宅に取り残されたり、避難所で鳴き声や臭いに苦情が出たりするなど課題となった。これを受け、環境省は13年に同行避難を原則とする「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を発表したが、浸透していない。

 イベントでは、2月7日に災害時のペットの対応を考える講演会を開催。この中で、同市福島の福島小学校の嶋本憲司校長が「学校へのペットとの同行避難」と題して講演する。同小では昨年11月、野崎地区の防災訓練で、吉増さんが育てるボランティア犬、もか吉を受け入れて同行避難を行った。この経験をもとに話す予定で、嶋本校長は「学校としては安全、安心、衛生が第一。しつけられたもか吉は問題なかったが、全ての犬が同じとは限らない。飼い主の責任として、しつけをお願いしたい」と強調する。

 2月8日は飼い主が犬を連れて参加し、しつけ方を学ぶ教室を行う。5、6頭のグループに分かれ、日本動物病院福祉協会のしつけインストラクターらが、たくさんの人がいる場所でも興奮しない方法や、段ボール箱の中で静かに過ごすしつけ方を伝える。

 2月7日は午前9時15分~午後5時、同市危機管理局の山田丘局長の講演も。2月8日は午前9時と午後1時の2回、各回50組。申し込みは2月5日までに所定用紙で。無料。同会(073・472・5619)。  

写真=しつけられた犬は避難所で児童らの癒しにもなる

(ニュース和歌山2015年1月31日号掲載)