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 和歌山市出身のヴァイオリニスト、寺下真理子さん(写真)がアルバム『アヴェ・マリア』発売記念リサイタルを4月11日(土)午後3時、同市西高松の県立図書館2階で開く。このアルバムが高音質音楽配信サイト「e─onkyo」の売上ランキングで総合1位を獲得するなど注目を集める寺下さん。「和歌山の方々にはいつも温かく迎えていただき、感謝しています。自分を育ててくれた故郷で皆様に恩返しができるよう、特別な思いを音に乗せて演奏したい」と思いを込める。

 寺下さんは5歳でヴァイオリンを始め、和歌山大学附属中学3年の時、ニュース和歌山主催の和歌山音楽コンクールで県知事賞に輝いた。「翌年から東京芸術大学音楽学部附属音楽高校に通うため上京したのですが、この受賞をきっかけに更に邁進(まいしん)しようと決意し、受験に励んだ記憶があります」と懐かしむ。東京芸大を経て、ブリュッセル王立音楽院修士課程を卒業。2004年には東京音楽コンクールで2位に入った。これまで東京フィルハーモニー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団などと共演経験を持つ。

 通算2枚目、メジャーでは初めてのCDとなる『アヴェ・マリア』は2月にキングレコードから発表。クラシックが中心だが、ミュージカル「レ・ミゼラブル」から『夢破れて』、映画『ミッション』から『ガブリエルズ・オーボエ』と幅広く16曲を集めた小品集だ。

 このうちの一曲が、初めて作曲に挑んだ『ホーム・オブ・スピリッツ』。直訳すると「魂の故郷」との意味で、「人にはそれぞれ使命があってこの世に生まれてきていると思うのですが、人と比べるのではなく、それぞれが個々のカラーで輝く人生を歩むことができるようにと願いを込めています」。さらに「自分自身を鼓舞する意味も含めていますし、聞いてくださった皆様がポジティブな気持ちになっていただけたら」と願う。

 CD収録曲を中心に送るリサイタルは3000円。県文、宮井平安堂ほかで販売。音楽愛好会フォルテ(073・422・4225)。なお、CDは3240円で、ウェイガーデンパーク店、イオンモール和歌山店内ミヤコミュージックマーケットほかで取り扱い。

(ニュース和歌山2015年4月4日号掲載)