2015041111eto

 大正14年(1925年)設立のエトアール洋画会が4月16日(木)~4月20日(月)、和歌山市湊通丁南のギャラリー白石で90回目の記念展を開く。事務局代表の山本秀太郎さん(83)は「会員が入れ替わりながらも、90年間つないできました。できる限りがんばって、100回目を迎えたい」と話している。

 和歌山の洋画文化を発展させようと山本さんの父、秀臣さんと明楽光三郎・元海南市長ら趣味で油絵を描く5人が設立した同会。年に数度のグループ展や写生会を開いていたが、第二次世界大戦中は外来語が使えず、「木星会」と改名して活動した。終戦3年後に名前を戻し、一時中断していた展覧会を再開。73年には県文化奨励賞を受賞している。

 現在のメンバーは、中学校教師や美術教室の講師、主婦ら50~80歳代の8人で、毎春、グループ展を開いている。油絵のみでなく、水彩画や版画などを展示する。

 90回記念展には、春の和歌山城や青岸渡寺の桜を描いた油絵、雑賀崎の灯台、花かごの水彩画、広島の宮島を表現した木版画など45点が並ぶ。山本さんは「誰が見ても分かりやすい具象画がエトアール会の特徴です。明るい絵が多いので、すっきり晴れ渡った気持ちになってもらえるはずです」と笑顔を見せる。

 午前10時~午後6時(最終日5時)。同会(073・422・9920)。

写真=山本さんは木版画を展示する

(ニュース和歌山2015年4月11日号掲載)