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 和歌山市湊本町の市民図書館は、雑誌の購入費を民間事業者に負担してもらう「雑誌スポンサー制度」を4月に導入した。現在、スポンサーは5社で、社名入りのブックカバーに覆われた雑誌が棚に並んでいる。

 財政難で公立図書館の予算が減る中、ここ数年、雑誌スポンサー制度を導入する図書館が全国的に増えている。和歌山県内では今春、同館と田辺市立図書館が初めて取り入れた。

 和歌山市民図書館にある雑誌は104誌で、購入費は年間約140万円にのぼる。スポンサーになれるのは70誌。この中から好きな雑誌を選び、年度末までの購入費を払うと、広告主名を貼ったブックカバーを付けてもらえるほか、雑誌を置いている棚にA4サイズの広告を掲載できる。

 現在は『日経マネー』に紀陽銀行、『関西ウォーカー』に羽衣国際大学など5社。『NHKきょうの健康』のスポンサーになった同市府中の一級建築士事務所、鈴建は「健康への関心を持つ人は多いですし、うちも健康な家づくりを目指していることから、この雑誌を選びました」と話す。

 来館者は月~木曜が500~600人、土日は800~1000人。同館は「図書館をサポートするという地域貢献で、企業のイメージアップにつなげてもらえれば」と呼びかける。

 スポンサーは随時受け付け。市内に事業所がある企業や団体などが対象で、個人は不可。詳細は同館、雑誌担当(073・432・0010)。

写真=スポンサーの広告のついたブックカバーを使用

(ニュース和歌山2015年6月13日号掲載)