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 結婚や赤ちゃんの誕生など、めでたい〝晴れ〟の節目と、季節ごとの年中行事をテーマにした特別展「温故『四季と晴れ』」が海南市木津の歴史民俗資料館で始まった。同館は「先人が大切に守ってきた家や地域の行事を再確認し、その良さを感じてほしい」と願っている。

 市民から寄贈を受けた昭和時代の品が多く並ぶ展示会。〝晴れ〟に関するものでは、結婚の際に使われた花嫁衣装、結納台、車輪付きの長持などを紹介している。出産関連では妊婦が腹に巻く岩田帯、お食い初め膳(ぜん)、乳母車。ひな人形や五月人形もあり、小畑一館長は「人を大事にしようとの昔の方々の思いが伝わってきます」。長寿の祝いに贈られた鶴亀の置物もある。

 このほか、男女の縁を結び、家運繁栄を〝ひく〟とし、縁起がいいとされる淡嶋神社(和歌山市加太)のひきがえるの焼き物、江戸時代から安産や子授けの祈願として日吉神社(同市有本)で授与されている瓦猿も展示。正月に遊ぶ百人一首など郷土玩具も並ぶ。

 無料。来年3月末まで。午前9時~午後4時半。月火休み。同館(073・487・3808)。

写真=結婚関連では昭和初期の花嫁衣装などを紹介

(ニュース和歌山2015年6月27日号掲載)