和歌山市内のメーカーなど26社でつくる市物産振興協会が11月16日、同市手平のビッグ愛で商品プレゼン大会を初めて開催、会員企業が製品の魅力をPRした。中秀彦会長は「各社が自社商品の特徴をきちんと伝えることで、ビジネスチャンスを広げたい」と力を込めた。
大会は、中会長が県外の見本市で、「和歌山の人は物作りはうまいが、売るのは下手」と言われたのがきっかけ。地元企業の情報発信力を付け、販路拡大を目指そうと企画した。
参加は4社。ダイナミック食品は石うすで時間をかけて練り込んだ焼き肉タレ、エイコーコジマはストレス解消につながる癒やしグッズ、世界一統は明治以来の日本酒と地元果実を使ったリキュールを取り上げた。それぞれが特徴、製品化に至る経緯、会社の沿革を説明し、柳到亨(リュウ・ドウヒョン)和歌山大学教授ら5人が、分かりやすさ、面白さを基準に審査した。
最優秀プレゼン賞は、小豆で作る健康飲料をアピールした和菓子のきたかわ商店。内藤和起(わき)社長が、和菓子作りに欠かせない小豆には解毒作用や疲労回復効果があることを、ネズミを使った実験結果を交え、「日々の健康維持はもちろん、二日酔い防止にも有効」と強調した。
マーケティングが専門の柳教授は「良い商品を作っても、人の心を動かさないと売れない。小豆飲料は、ストーリー性を持たせた上、グラフや数字を活用した説明が分かりやすかった」とコメントした。
(ニュース和歌山2016年11月23日号掲載)