artschool アートの楽しみ方学びませんか──。和歌山市のグラフィックデザイナー、池田亜由美さんがあす27日(日)午後3時、同市中のイオンモール和歌山店3階で「わかやまアートの学校」を開く。「『美術をどう鑑賞していいのか分からない』と困惑してしまう方に向けての入門講座。鑑賞の手がかりにしてほしい」と話している。

 池田さんは大阪芸術大学卒業後、会社勤めを経てフリーランスのグラフィックデザイナーとして独立しながら、絵画などの創作活動を行う。2013年にフリーランスのデザイナー、カメラマンを対象に著作権や営業方法などを学ぶ勉強会「ビンボープロジェクト」を立ち上げた。

 昨秋、県内15ヵ所を会場にした芸術祭「ワカヤマサローネ」の実行委員を務める中、「アートはよく分からない」といった客の声をよく耳にしたことから、鑑賞する側が学ぶ場をつくろうとアートの学校を考案。今年9月、「地域とアートプロジェクトの役割」をテーマに第1回目を開いた。

 2回目の今回は「美術史から紐(ひも)解く編」とし、現在、県立近代美術館で開催中の「動き出す!絵画 ペール北山の夢」を入口に、近代から現代までの美術の変遷を、同館の奥村泰彦さんと和歌山大学の菅原真弓准教授が解説。参加者との意見交換もある。

 池田さんは「アートはぱっと見て好き嫌いを感じる作品もあれば、時代背景を聞くと、視野が広がり面白く感じることもある。どちらがいい悪いではなく、美術を楽しむ様々な糸口を提示してゆければ」と望んでいる。

 無料。希望者は直接会場へ。わかやまアートの学校(auiann.aum@gmail.com)。

(ニュース和歌山2016年11月26日号掲載)