wadai 自分たちの手で創作する楽しさを伝える学生グループ「遊び場づくりプロジェクト」が10月に立ち上がった。建築を学ぶ和歌山大学の学生を中心に、段ボールやペットボトルなどの不要品を用いた遊びを指導する。システム工学部2年の小森淳平さんは「価値がないと思っているものから新たな価値を生み出すのが魅力の一つ。身近なものを使って自分で遊びを創造する喜びを感じて」と笑顔を見せる。

 今夏、子ども向けのワークショップを考えるコンペに応募したメンバーを中心に結成。入賞は逃したが、「身の回りのものを使って空間をつくり出す魅力を届けよう」と教育学部の学生や高校生が加わった。

 活動の第1弾として、12月4日(日)に和歌山市七番丁の伏虎中学校で開かれる職業体験イベント「未来スクール」で空間デザイナー体験ブースを設ける。来場者と共に、三角形に切った段ボールをはり合わせて組み上げ、直径約2㍍のドームを完成させる。小森さんは「入口や窓を付けたり、強度を高めたりと、独自の工夫が生まれます。協力して一つのものをつくり上げる達成感も得られるはず」と期待する。このほか、段ボールでつくった滑り台やボウリングも用意する。

 指導する友渕貴之特任助教は「『面白い』を形にする経験を子どもたちに味わってもらえるのに加え、建築を学ぶ大学生にとっても図面や模型でなく、実際に人が入れる大きさのものを扱う機会は貴重。作品に対する人の反応や使い方などを学んでもらえるはず」と見守っている。

 4日は午前10時20分〜午後3時半。無料。申し込み不要。友渕特任助教(ttomo@center.wakayama-u.ac.jp)。

(ニュース和歌山2016年11月26日号掲載)