和歌の浦クリーンアップ 国交省から表彰

 名勝和歌の浦クリーンアップの活動が今年で10年を迎えた。名勝指定を受けた翌年の2011年に地元の有志が始めた取り組みで、今夏には国土交通省の「海をきれいにするための奉仕活動」の表彰を受ける。メンバーは「清掃で地域を守ってゆきたい」と意気込む。

 活動は月2回、日曜日に実施。主に名勝和歌の浦、日本遺産に認定されたエリアを清掃する。不老橋、片男波海岸、和歌浦天満宮、玉津島神社周辺とその時々で特定のポイントをきめ、名勝和歌の浦クリーンアップ隊、玉津島保存会、和歌の浦・自然歴史・文化支援機構のメンバーが軸となり、毎回、地元有志や一般市民に呼びかけてゴミ拾いや草刈りを行う。玉津島保存会の渋谷高秀会長は「退職した世代が主ですが、現役世代の参加も多く、活動をきっかけに知り合い、仲良くなりコミュニティーができている」と語る。

 7月4日は不老橋から片男波護岸で実施した。約40人が集まり、草刈りや護岸の間に入り込んでいるペットボトル、缶を大量に収集。クリーンアップ活動が始まる前から御手洗池公園を清掃していた保井栄三さんは「8年間夫婦で掃除していましたが、皆が来てくれ助かっています。和歌浦は水軒や高津子山など清掃が盛ん。地域がきれいになると気持ちいいです」と喜ぶ。

 長年の活動が認められ、今夏には国交省から「海をきれいにするための奉仕活動」の表彰を受ける。玉津島保存会の渋谷会長は「地道にひたすら清掃を続ける。とにかく持続するのが大切です」。クリーンアップ隊隊長の大道眸(ひとみ)・和歌浦地区連合自治会長は「年内には200回を迎えます。来ていただいている人たちの情熱に頭が下がる思いです」と話している。

 8月は「橋の日」記念イベントで4日㊌午前6時20分から不老橋、29日㊐は午前9時半から忠魂碑を清掃する。渋谷さん(073・447・2660)。

写真=護岸の間にはまったゴミを拾うメンバーら

(ニュース和歌山/2021年7月24日更新)