東京オリンピックにグアム代表として出場した和歌山ゆかりの選手がいる。水泳競技のゴメス峰里(みねり)選手(20、写真)だ。ここ2年間は練習会場の確保に苦労したが、母、志摩さん(47)の母国で自己ベストを更新する泳ぎを見せた。

 グアムで生まれ育った峰里選手が水泳を始めたのは5歳の時。13歳だった2014年に初めてグアム代表に選ばれ、これまで世界水泳や、環太平洋地域の国が参加するパンパシフィック選手権などに出場してきた。

 母、志摩さんの出身地、和歌山市は幼いころから春、夏、冬の長期休暇などに訪れ、秋葉山や土入のプールで泳いだ。水泳経験のある祖父、畔取博實さん(74)は「少し教えるだけで理解できる、飲み込みの早い子でした」と懐かしむ。

 東京五輪に向けては練習会場の確保に苦労した。2年前、グアムで唯一の50㍍プールが故障し、使用不可に。その後は主に海で練習してきたが、新型コロナウイルスの流行を受け、人数制限がかけられた。「ありがたいことに、お父さんが裏庭に15㍍ほどのプールを造ってくれた。昨年秋からはそこで自主練習していました」と峰里選手。

 東京五輪では女子100㍍自由形に出場。予選突破はならなかったものの、家族の愛と応援を受け、自己記録を0・4秒縮める1分4秒00を出した。孫の出場日時をプリントし、近所の人に配って大会を心待ちにしていた畔取さんは「緊張とうれしさが入り交じった状態でテレビ観戦しました。最後まで泳ぎ切ってくれホッとしました」。

 峰里選手は「国際大会に出る度に心配、そして応援してくださる祖父母や親戚たちに感謝です。コロナ禍で会えませんでしたが、五輪で泳いでいる姿を見て、少しでも勇気を分けることができたらうれしい」。今後については「まだ確かなことは決めていませんが、『努力を続ければ願いはかなう』と実感し、実現したばかり。できる限りパリ五輪を目指したい」と前を見据えている。

写真提供=ゴメス峰里選手

(ニュース和歌山/2021年9月4日更新)