紀の川市は初の移動図書館「かささぎ号」を3月1日に導入した。

 2㌧トラックの後部を本棚に改造し、一般向けの小説をメーンに、児童書や絵本など約2000冊を収蔵する(写真)。外観は同市のイラストレーターユニット、ロシトロカがデザインし、星座のキャラクターと読書を楽しむ織姫や彦星を描いた。

 市民の公募で決まった名称にある「かささぎ」は、七夕に彦星と織姫を巡り合わせるため、羽を広げて天の川に橋を架けるとの伝説が残る鳥。同市の河北図書館、河南図書館の愛称が「ひこぼし」「おりひめ」であることにちなんだ。

 河南図書館の田村幹さんは「名前の通り、図書館と市民のかけ橋、わくわくする本の世界の入り口となれば」と声を弾ませる。

 20冊まで借りられ、コロナ禍で足を運びにくい人に向け、貸し出しは4週間と長めに設定した。近くに図書館がない地域を中心に、高齢者施設や保育園、公民館など1日2〜3施設を週替わりで訪れる。スケジュールは同市立図書館HP。河南図書館(0736・64・4614)。

(ニュース和歌山/2022年3月5日更新)