市民グループ ブルーツリー 商品開発や料理教室

 梅干しを作る過程で出る梅酢の魅力と効能を広めようと、和歌山市と海南市の男女3人でつくるグループ、ブルーツリーが活動を本格化させている。使いやすいようスプレーボトルに入れて販売するほか、飲食店とコラボしオリジナルメニューを提供。メンバーの塩﨑佐知子さん(写真左)は「即席漬けやドレッシング、肉の下味に魚の臭み取り…。『塩梅』の語源になるほど、昔から使われてきた万能調味料。ポテンシャルの高さを伝えていきます」と意気込む。

 昔の日本人は塩と梅酢のみで味付けをしており、梅酢を取るために梅を漬けていた。梅の実や梅酢には、疲労回復に良いとされるクエン酸、免疫機能を活性化するポリフェノールなどが含まれる。

 塩﨑さんは京都や和歌山で腕をふるった元パティシエ。梅について調べるうち、産地のみなべ町で大量の梅酢が廃棄されていると知った。「実と同じ効能があり、体に良いのにもったいない」と、天日干しの天然塩のみで漬ける同町の梅農家と交渉し、甘い香りと雑味のない透明なものを厳選。スプレーボトルを昨年春に販売したところ、好評を得た。「毎日飲むスポーツ選手や、殺菌のため10倍に薄めてうがいする子も。また、みなべ町ではバーベキューの豚肉を梅酢に漬けてから焼きます」

 昨年夏には和歌山市内原のハシゴカフェとコラボし、梅酢を用いたからあげ弁当やかき氷を提供。まもなく訪れる花見シーズンには土日限定で梅酢バーガーを販売する。竈谷泰子店長は「肉がやわらかくなり、下味がつきやすいのが良いですね」。

 このほか、「簡単スポーツドリンク」「梅酢のぶり大根」などオリジナルレシピを料理教室やインスタグラム「glocal ume+s lab」で発信している。

 スプレーボトル入り450円〜。和歌山市のやまさちや、海南市の3時のかんぶつ屋などで販売。詳細は同グループ(bluetree.umes@gmail.com)。3月20日㊐午前10時半、大池遊園駅前のおいけのまどで梅酢バーガー料理教室を開く。オンラインも。詳細はおいけのまどHP

(ニュース和歌山/2022年3月5日更新)