ライブハウスを中心に音楽活動を行う和歌山市の笹木誠次さん(71)が7月7日㊍、初めてのCD『年輪』を発売する。

 1970年代、井上陽水や吉田拓郎らの活躍でフォークソングブームが起こり、アマチュアの歌い手や愛好家が集まるサークル「フォーク村」が全国に誕生。笹木さんは74~75年、和歌山フォーク村の2代目村長を務めた。その後、仕事や育児のため、30年間活動を休止した。

「ライブで歌うのが今の生きがい」と笹木さん

 2007年、師匠でシンガーソングライター、藤村直樹さんのライブを見て音楽熱が再燃し、翌年、活動を再開した。さらに昨年11月、脳出血で右半身がマヒしながら音楽活動を行う京都の友人と再会し、「お互いにCDを出して、歌っていることを形に残そう」と提案され、自主制作を決めた。

 曲は全て自ら作詞作曲した。地元の美しい情景を表現した『煌(きら)めく水面 和歌の浦』、東日本大震災で被災した知人とのやりとりを元にした『いのちの絵手紙』など6曲。74年に録音したバンド時代の曲で、幼なじみとの思い出を歌う『砂とシャベルの日々』も収録する。

 「トンネルの前で撮影したジャケットの写真は、昔、音楽から一度離れ、また再びライブでスポットライトを浴びるようになった自分の人生を表している。たくさんの人との出会いから生まれた1枚」と話している。

 1500円。和歌山市のルルミュージック、テイクオフで取り扱い。

 

(ニュース和歌山/2022年7月2日更新)