内田雅也さん 『知将 岡田彰布』出版

 昨年、18年ぶりのセ・リーグ制覇、38年ぶりの日本一を成し遂げた阪神タイガース。チームを率いる岡田彰布監督の言葉を、和歌山市出身でスポーツニッポン新聞社編集委員の内田雅也さん(写真)が『知将 岡田彰布「勝つ力」にあふれた33のメッセージ』にまとめ、2月にビジネス社から出版した。内田さんは「野球は人生に似る」をテーマにコラムを執筆しており、「野球を自分の人生に重ね合わせる人は多い。常に極めようとする岡田監督の言葉は人生に通じるはず」と思いを込めている。

 同書は、「言葉の力」「知力の野球」「『当たり前』に伝える」「現場で育てる」「慕われる振る舞い」の全5章。昨年大流行した「アレ」は、プレッシャーをかけないようにするための気遣いだったこと、普通にすることや準備の大切さ、「あわよくば」を求めない姿など、リーダーとしての心のあり方や生き方、若手の育成などを33の言葉から読み解いた。

 桐蔭高校野球部だった内田さんは、慶応大学を経て1985年にスポニチ入社。88年から阪神担当となり、2004年からコラム『猛虎戦記』、07年から『内田雅也の追球』を書き続ける。

 監督との交流は36年以上。その中で、選手をよく〝みる〟姿に触れてきた。単なる「見る」ではない。「観察」し、なぜそうなるかを「考察」、次はどうなるのかを「推察」して、さらに全体を見渡し深く知る「洞察」する力を備えている。

 評論家時代の岡田氏がある日の試合前、阪神控え捕手のちょっとした動作から先発出場を言い当て、「メンバー発表前にそんなことをするな」と注意したことがある。同行していた内田さんは、あらゆることを観察し、見抜く力に舌を巻き、「もっと真剣に〝み〟ないと、面白い話を聞き出せない」と思いを新たにした。

 今回は「追球」をベースに、公私にわたる交流で得た言葉を合わせて書き上げた。これまで阪神を中心に3000本以上のコラムをしたためており、「精神論、人生論、技術論、作戦などテーマ別に、いつか本にしたい」との思いを抱いている。

 四六判、240㌻。1760円。

(ニュース和歌山/2024年3月2日更新)