和歌山市内に飲食店3店舗を展開する(株)中心屋(斎藤忠孝社長)グループのひとつ「焼肉家 㐂ねん」が、2025年11月に行われた「居酒屋甲子園(※)」で見事優勝。高校野球、飲食店と二つの〝甲子園〟に果敢に挑んだ店長・田村辰彦さんにお話を聞きました。

(※)全国の飲食店が接客やチームワーク、お客様への想いなどプレゼン形式で競う大会

仲間とつかんだ頂上

──居酒屋甲子園で語ったことは? 

 「3000人の観客を前に、日々の店づくりへの想いを全力で伝えました。私の支えになったのは、現場で共に汗を流すスタッフ一人ひとりの『志』です。彼らの想いを言葉に乗せたからこそ、会場の心を動かし、最高の結果を掴めたのだと確信しています。優勝が告げられた瞬間、今まで支えてくれた仲間の顔が目に浮かび、感謝の気持ちでいっぱいになりました。斎藤社長とともに日本一のステージに立てたことは一生の財産です」

──焼肉家㐂ねんは、どんな店?  

「看板メニューは、豪快に焼き上げる『王様カルビ』です。厳選した黒毛和牛をすべて手切りで提供していますが、そこには一切の妥協を許しません。私自身、生産者のもとへ足を運び、注がれる愛情や苦労を直接伺うようにしています。食材の背景にある物語を知ることで、一皿に込める覚悟も変わるからです。料理の質はもちろん、その先にある『おもてなしの心』までお届けするのが、私たちの信念です」

──これまで経験してきたことは、今にどう生かされていますか?

 「子どもの頃から高校まで野球一筋。厳しい練習に明け暮れる中、監督から感謝することを教わりました。卒業後、斎藤社長と出会い、愛情をもって社会人として育ててもらいました。そして、その学びが『おもてなし』へと昇華されていきました。居酒屋を始め店舗運営に携わり、『㐂ねん』には立ち上げから関わりました」

ぶれない「理念」の力

和歌山の牛を中心に仕入れ。全て手切りで提供しています

――大切にしていることは?

 「中心屋では『心を満たす店づくり 人づくり』を理念に掲げています。『QSC(品質・サービス・清潔)』は当然のこととして行い、スタッフ同士で話し合いながら現場の質を高めています。仕事はハードですが、長く続ける人が多いのは、理念に共感して集まった仲間だからだと思っています。味、接客、空間づくりを追求したQSCの積み重ねの先にあるのは『お客様の心を満たしたい』という一貫した熱い思いです」

――今後の夢を聞かせてください。

 「優勝はゴールではなくスタートです。まずは地元・和歌山でさらに愛される店を目指します。また、今いる外国籍のスタッフたちが自国に帰り、『中心屋スピリット』の店を出すことも大きな夢です。この温かい輪が世界中に広がるよう、これからも日本一の称号に恥じない挑戦を続けていきます」

【焼肉家 㐂ねん】
和歌山市太田2丁目14-9 太田ビル1階
◇電話 073-472-3880
◇(営)平 日/17:30~23:00 土日祝/17:00~23:00
◇㊡ 不定休
https://chushinya.jp/shop/#store-kinenya

(ニュース和歌山/2026年4月18日更新)