AIG損害保険ほかが主催する渡米プログラムの参加メンバーに桐蔭高校2年の河合涼香さんが選ばれた。和歌山県内からは5年ぶりで、7月16日㊋~8月7日㊌に高校生外交官としてアメリカを訪れる。「国際協力やSDGs(国連が掲げる持続可能な開発目標)についてしっかり学び、和歌山の代表として故郷の魅力も伝えたい」と張り切っている。

和歌山の現状 世界へ発信

 インターネットで英会話の授業を毎日受け、英語のスピーチコンテストに積極的に出場する河合さん。昨年、国連大学に通う親戚の誘いでフィリピンを訪れた。「物ごいする人や路上販売をする子どもを目にし、SDGsについて深く学びたいと思うようになりました」。一方で故郷への思いが深く、昨年9月の台風で親戚のみかん畑が被害を受け、出荷できなくなった実を活用しようと果汁でグミを作り、スピーチコンテストで配って和歌山の現状を訴えた。

 1987年に始まった同プログラムは、これまで1500人以上が渡米。今年は約800人から男女各20人が書類選考やリスニング、筆記試験を経て選ばれた。ワシントンやニューヨークでホワイトハウスや国連本部を見学、ホームステイを経て、現地学生と合宿し討論、両国の文化紹介も行う。

 河合さんは「規格外のみかんの有効利用はSDGsにつながる。こういった問題の解決策を模索した活動を英語でスピーチできれば。海外青年との深い議論で物事を様々な角度から見る力をつけ、国際協力に関係する仕事に就くのが目標です」と描いている。

(ニュース和歌山/2019年6月12日更新)