災害が起こった後、避難生活を送る場合に備え、7日分の食べ物を用意しておく必要があると言われています。でも、災害はいつ起こるか分かりません。そのため、非常食は保存できる期間が長くなっています。どんな工夫をしているのか、「長期保存パン」を作るパン工房カワの工場(広川町)を見学しました。

 

カワの工場 見学

 

生地を作る

 材料は小麦粉、砂糖、塩、水など、普通のパンと同じ。長く保存するため、水分を少なくし、こねる時間を長くして発酵しやすくします。発酵が終わった生地は機械で伸ばして厚さをそろえ、食べやすいスティック状に切ります。

 

オーブンで焼く

 180度で30分、きれいなきつね色になるまで焼きます。火を通して生地に含まれる水分をさらに減らします。

 

袋に詰める

 アルミを3重にした袋は軽くて、温度の変化に強く、色や味が変わるのを防ぎ、おいしさを3年間保ちます。

写真=サクッとして甘みがあり、1袋で食事1回分のカロリーを取れます

 

町山恵留夫 工場長 (右)、青木一浩 管理主任 (左)

 様々なストレスを感じる災害時でも、おいしいものを食べて心を和らげることが大切です。濱口梧陵の出身地にあるパン店として地域の皆さんの役に立てることを考え、焼きたてパンが食べられない時でもおいしい非常食をと、2011年に社長がレシピを考案しました。パン工房カワのお店か、ホームページで買えます。

(ニュース和歌山/2020年8月1日更新)