〝VR(バーチャル・リアリティー)〟って知っていますか? コンピューターで作られた映像で本物のような世界を体験させる技術のことです。和歌山市消防局防災学習センターには災害時にどのような危険があるかを学べる「VR防災体験車」があります。

 

VRで災害現場にいるような体験を

 

 

 和歌山市消防局でVR防災体験車が利用できるようになったのは3月。東京消防庁に続き全国で2番目です。大きな車の後ろが開くと、中にはいすが4つ。座ってベルトを締め、ゴーグルを付けたら準備完了です。

 流れる映像は火災、地震、津波の3種類です。映像に合わせて、いすが上下、前後、左右に動くほか、振動が伝わってくるため、実際の災害現場にいるような体験ができます。

 利用したのは4ヵ月で約500人。体験した子どもたちからは「リアルな映像で火災の怖さが分かった」「家に帰ってから、お父さん、お母さんと防災について話し合いたい」との感想が聞かれたそうです。

 

 

家の2階にいる時に地震が発生。階段を下りると、消火器で消せないぐらい火が広がっており…。

 

車を運転中、地震が起きる。後ろから津波が襲ってきたため、車を停めて高い場所へ避難する。

 

高層マンションで地震。身を守るため、テーブルの下に隠れるが、冷蔵庫や食器棚が倒れて…。

 

 和歌山市消防局予防課、浦恭介副課長「地震や津波、火災はいつ起こるか分かりません。万が一に備えて、VRだけでなく、消防局3階にある防災学習センターでも勉強してくださいね」

 

和歌山市防災学習センター

 和歌山市八番丁12。
 VR防災体験車は7歳以上が対象。申し込みはいりませんが、体験車が出張講座に出ている場合もあるので、問い合わせを。無料。午前9時〜午後5時。月曜休み(祝日の場合は次の平日)。
 ☎073・423・0119

(ニュース和歌山/2021年8月7日更新)