今回の質問は和歌山市のねこさん(67)から。「和歌山城のお堀の水は大きな丸い機械で浄化していますが、どこから来てどこへ流れているの?」です。

 和歌山城の東堀、西堀には、噴水のように円形に水が低く吹き上がるのを見ることができます。水の浄化に間違いないのですが、仕組みとお堀の水がどこから来て、どこへ行くのかなんて考えたことがありませんでした。

 お堀を管理する和歌山市和歌山城整備企画課の内田信行班長に聞きました。

 


 

井戸水を毎日入れ循環

 「和歌山城のお堀は大きな丸い機械で浄化していますが、どこから来てどこへ流れているの?」。和歌山市和歌山城整備企画課の内田信行班長に聞きました。

 まず、写真で噴水のように見えるのは「ばっ気噴水ポンプ」で、広い東堀に5基、西堀に2基あります。常に下から水をスクリューで吸い上げ、水面で吹き出しています。東堀には水の中にミキサーを3基入れ、かきまわしています。「水は動かないと淀みます。常に酸素を取り込んで汚れないようにします」

 さて水の流れですが、公園前一ノ橋近くに「樋門」という通水路があり、雨で水が一定量を超えると、そこから排出されます。一方、日照り続きで水位が下がらないよう西ノ丸の井戸から西堀と北堀〜東堀へ毎日水を注入しています。

 約25年前、堀の水が赤茶色く、汚いと指摘を受け、試行錯誤の後、現在の態勢に。「水質検査の結果も悪くなく、最近は苦情もなくなった」。心地よい気持ちの循環も万全(?)です。

(ニュース和歌山/2020年2月29日更新)