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 ソフトボールのルールで、サッカーボールを使ってプレーするフットベースボール。強化校に指定された和歌山市西庄の和歌山さくら支援学校の生徒と卒業生約20人でつくる「和歌山フットベースボールチーム」の主将を務めるのが道上雅紀選手(19)だ。

 元々、チームがなかった県内で2013年に県大会が開かれるにあたり、結成されたチーム。道上選手は結成当初、同校高等部3年だった。サッカー、ソフトボールをこなすスポーツ万能タイプで、守備はファースト。鋭い打球に素早く対応し、丁寧なプレーが持ち味だ。最もボールが集まる一塁を任され、「試合の流れを左右する大切なポジション。メンバーが安心して投げられるよう心がけています」。

 昨春同校を卒業し、現在は働きながら週末の練習に汗を流す。平日は仕事を終えてからボールを蹴る練習に熱を入れ、コントロールに磨きをかける。森川隆行監督は「走る速さはチーム1。試合後半もばてないスタミナがある。試合中、緊張してしまうこともあるが、めげずに頑張る努力家。メンバーが憧れる存在です」と語る。

 13年の近畿大会で神戸に2―22と大敗。コントロールや基礎体力をつけるために走り込み、下半身を強化し、今年はその神戸に12―13と善戦した。力は着実についてきている。「1人ひとりが力を発揮し、悔いのないよう大会に挑みたい。目指すは優勝です」とチームを引っ張る。

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 全国障害者スポーツ大会「紀の国わかやま大会」(10月24日〜26日)に出場する県出身の選手やチームを毎週土曜号で紹介します。

(ニュース和歌山2015年6月13日号掲載)