もういくつ寝るとお正月。年賀状の準備は進んでいますか? 今回は郵便局に関する疑問です。紀の川市の奈々さんから届いた「ふくろう郵便局の由来を知りたい」を調査しました。

 郵便局があるのは同市下井阪です。前のポストに飾られた大きなふくろうの人形。入口横にも置き物が並び、局内ともなると天井までふくろうの絵やのれんなどで埋め尽くされています。

 なるほど、「ふくろう郵便局」ですね。でも、なぜふくろう?

 


 

 

ケガした1羽との出合いから…

 「ふくろう郵便局の由来を知りたい」。紀の川市の下井阪簡易郵便局、石橋由紀子局長は「ふくろうの置物や絵などを飾っていたら、『ふくろう郵便局』と呼ばれるようになったんですよ」と満面の笑みで教えてくれました。

 27年前、石橋さんが家族とドライブ中、ケガをした1羽のふくろうと出合ったのが始まりです。それ以来、次々と良いことが舞い込んでくるように。簡易郵便局の開設もその一つで、「福」にちなみグッズを並べていたところ、客にも「宝くじに当選した」「病気が良くなった」など福が訪れ出したそうです。

 また、ふくろうは知恵のシンボルで、「全国から受験生やその親が願書を出しに訪れます。そうして福があった人たちが『奉納』と言って手作りの人形や絵を持って来てくれるようになり、今では3000点以上に。数えきれない数の福ですね」。

 毎日、あるいは何かの記念日に「29(ふく)円」を貯金する客、石橋さんに人生相談する人や手を合わせる人など、1日200人以上でにぎわいます。さらには観光ツアーのバスまで。神社仏閣ではないけれど、年末年始に訪れたいパワースポットですね。

(ニュース和歌山/2021年12月18日更新)