文化の発展に功績をあげた個人、団体に贈る県文化表彰。今年度は文化賞に漫画『ゴルゴ13』で知られる和歌山市出身の劇画家、さいとう・たかをさん(81、写真)、文化功労賞に同市在住の音楽家、杉原治さん(83)、文化奨励賞に同市出身の化学者、金子達雄さん(46)が選ばれた。

 さいとうさんは同市生まれ、大阪育ち。10代でデビューし、21歳で上京した。『ゴルゴ13』は1968年の連載開始から一度も休載することなく、50年たった今も続いている。ほかに『鬼平犯科帳』『剣客商売』など多数のヒット作がある。

 文化功労賞の杉原さんは県立高校の音楽教諭を歴任し、多数の合唱部を指導。60年から和歌山市民合唱団指揮者を務めるほか、90年からは和歌山刑務所で受刑者のコーラスの指導に当たる。

 文化奨励賞の金子さんは北陸先端科学技術大学院大学教授。高分子化学や高性能バイオプラスチックを研究し、昨年は若手中堅研究者の登竜門と言われるドイツ・イノベーション・アワードでゴットフリード・ワグネル賞を受賞した。今後、自動車の軽量化や産業廃棄物の削減などへの応用が期待される。

(ニュース和歌山/2018年1月20日更新)