人材不足が叫ばれる中、他社と情報を共有し、より良い人材確保を目的とする「和歌山採用コンソーシアム」の立ち上げに向けて、和歌山市でセミナーが2月2日に開かれ、11社の人事担当者ら17人が参加した。

 採用コンソーシアムは昨年、広島を皮切りに全国に広まっており、和歌山では和歌山市西浜の第一製版印刷が設立に向け準備を進める。県内に拠点を置く多業種の企業を結び、質の高い採用を目指す。

 2日は、IT戦略コンサルティングなどを手掛けるイリスグループの原田光治代表が「学生に刺さるWEBコンテンツとは」と題し、来年度の新卒者採用に向け、ホームページの見直しを中心にアドバイスした。

 人工知能やビッグデータといった先端技術が採用にも使われる点や、優秀な学生を企業がスカウトする「ダイレクトリクルーティング」型に採用方法が変化している現状を説明した。

 続いて、会社や社員の雰囲気が伝わる入社案内や、求職者の心に届くキャッチコピーをホームページに載せる大切さを強調した。「やみくもな採用でなく、『こういった人が必要』と決めて進めれば必ず人が来る」と結んだ。

 セミナーに参加した製造業の女性は「人が集まらず、自社サイトも地味に感じていました。会社の雰囲気を伝える部分が足りないと思ったので、社員インタビューなどを取り入れられれば」。第一製版印刷の松下孝行代表は「都会にとられている人を少しでも和歌山に呼び寄せたい。採用の勉強をしていくことは、企業が勝ち残る秘けつ」と話していた。

写真=新卒者向けのホームページについて説明した

(ニュース和歌山/2018年2月14日更新)