わかやま塾ネクストⅢ 和歌山県と交流会開く

 和歌山県が実施する人材育成セミナー「わかやま塾」の卒業生でつくるグループ「わかやま塾ネクストⅢ」が2月9日、行政担当者との交流会を初めて開いた。同会の齊尾茉里代表は「立場は違えど『和歌山を良くしたい』との思いは同じ。仕事に生かせる行政施策を知り、民間のアイデアを組み合わせることで、明日からの仕事に変化が生まれるはず」と期待を込めていた。

 国内外で活躍する講師を招き、月に一度講演会を開くわかやま塾。県がグローバル社会で活躍する人材を地元で育てるため、2013年から実施している。同グループは15年度に受講した3期生が立ち上げ、異業種交流会や各業界についての勉強会を行っている。

 今回は、行政施策を学び、それぞれビジネスチャンスに生かそうと、労働政策、子育て、防災など9課の職員を招き、各課が設けたブースを約40人の民間事業者らが巡った。農業関連を扱う経営支援課のブースでは、県職員が農家の担い手不足を紹介すると、日本語学校の経営者から「留学生の中には日本で農業を学びたい学生がいる」との声が。県職員も「マーケットが世界に広がっており、農業大学校に留学生枠を設けるのも一つ」と感心していた。

 材木業の朝間健至さんは「教育現場や防災で木を使ってもらえるよう相談しました。新しいつながりができてよかった」と笑顔。機会工具商の太田隆さんは「若い労働力を大手企業に持って行かれ、中小企業の足を引っ張っている。移住推進の取り組みを聞き、和歌山で住み始めた人向けの採用も考えるようになりました」と新たな展開を描いていた。

写真=和歌山県職員(右)と話し合うわかやま塾卒業生

(ニュース和歌山/2018年2月17日更新)