和大附属小 柴田陽さん 国際ピアノコンクール優勝

 和歌山大学附属小6年の柴田陽(ひかる)さん(写真)が7月、イタリアで開かれたタディーニ国際音楽コンペティションピアノ・ソロ11~13歳の部で優勝を飾った。「今までで一番良い演奏ができ、力を出し切れました。受賞は自信になりました」と喜んでいる。

 大阪で生まれ、両親の仕事でタイやラオスで長く過ごした柴田さん。3歳でピアノを始め、これまでモーツァルト国際ピアノコンペティション、イモラ国際ピアノオーディションで優勝するなど世界を舞台に活躍している。約2年前に帰国し同小へ。現在は和歌山市のピアニストで相愛大学音楽学部講師の宮下直子さんに師事する。

 タディーニ~は、同時期にイタリアで開かれた欧州各国の指導者が集うサマーワークショップへ参加した際、腕試しで出場することに。スカルラッティ『ソナタK35』、グリンカ(バラキレフ編)『ひばり』、ショパン『幻想即興曲』を演奏した。自分の音を聞き、集中して弾くよう心がけ、オペラが原曲の『ひばり』は人が歌っているように奏でた。

 結果、100点中98点。95点以上に贈られる1位に2人入り、柴田さんはさらに最高位の特別賞を受賞した。審査員から「美しくて素晴らしい演奏で、すごく気に入った」と評価された。

 柴田さんは「『やってきたことを信じて、全てを出し切る』との宮下先生の言葉を胸に演奏しました。これからは表現の幅をもっと広げ、音楽の楽しさを伝えられるようになりたい」と笑顔を見せている。

 柴田さんは10月4日㊎、和歌山市西高松の和歌山県立図書館2階で開かれる「きのくに音楽祭」の「今夜はクラシック~次代を担う演奏家による室内楽の悦び」で、開演前の6時20分から行われるロビー演奏に出演する。詳細は同音楽祭HP

(ニュース和歌山/2019年9月28日更新)