オリジナルの精進料理を提供するカフェ、ふぉいの2号店が1月27日、和歌山市西釘貫丁にオープンした。高齢化が進む城北地区に住民が集える場をつくろうと出店。同店の杉山佳隆さんは「自然派の健康食で世代を問わず味わってもらえ、店に独自性を持たせようと足湯を設けました。笑顔があふれる店にしたい」と描いている。
同地区の建具屋で生まれ育った杉山さん。競輪場の近くで多くの人が行き交い、かつて祖母が営んでいた駄菓子屋に子どもが集まっていた風景が心に残っている。現在は住民4779人のうち33%が65歳以上。独居世帯が増える一方、食料品や飲食の店が減少しており、地区の盛り上げに一役買おうと昨年閉めた建具屋の跡地に出店した。
開店前日の1月26日には近隣住民を招待。近くの介護事業所、セントケアの利用者ら約10人がぜんざいや豆乳ソフトクリームなどを試食した(写真)。利用者の津村康昭さんは「開店を心待ちにしていた。グループホームの仲間と一緒に来たい」と笑顔。同施設の金澤美恵さんは「利用者や地域の人が気軽に集まれる店が減っていたのでありがたい。施設に入ると外出が少なくなりがち。積極的に交流などに使おうと思います」と喜んでいた。
(ニュース和歌山2015年1月31日号掲載)