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 和歌山市の建築士で大阪芸術大学客員教授の川村眞次さん(71、写真)が11月1日(日)~11月7日(土)、同市十番丁70の自宅ガレージで「絵になる美しい街並みのスケッチ展」を開く。ヨーロッパをはじめ、国内外で視察した景観を緻密(ちみつ)に再現。「美しい街は一幅の絵のように構図や色合い、建物の調和が計算されています。見た人に景観について考えてもらうきっかけにしたい」と話している。

 川村さんは住宅・都市整備公団(現都市再生機構)に勤務し、神戸のキャナルタウンウェストなど集合住宅地の設計を手がけた。関連会社のURサポートでは都市再生技術本部で設計技術部長として手腕をふるい、これまで神戸芸術工科大学や帝塚山大学などで教べんをとった。 

 今回はガレージを2年前から自ら改装し、「ガレージギャラリーGG」と名付け、展覧会を初めて開くことにした。雑誌に連載した作品を含め、56年間で描いた361点から52点を選んだ。

 フランスのストラスブールを流れるライン川から見た建物群、芸術家のフンデルトヴァッサーがデザインしたオーストリア・ウィーンのマンション、赤い瓦が並ぶ石垣島の家屋など、研究のため国内外を訪れシャッターを切り、帰国後に油彩ペンと水彩絵の具で描き上げた。

 川村さんは「その土地の歴史や風土、産出されたものなど、その場所らしいものを生かすと、個性的でそこにしかない風景ができあがる。旅のガイドのように楽しんでもらいたいし、若い建築士や学生の参考にもなれば」と望んでいる。

 午前11時~午後5時。川村さん(skawamura514@iris.eonet.ne.jp)。

(ニュース和歌山2015年10月17日号掲載)