高齢者生活協同組合 運営支え、昔遊びで交流

 元気なシニアの力を子どもの支援に──。高齢者の生きがいづくりを応援する和歌山高齢者生活協同組合は、青少年の育成に取り組む高野山BBS会、Peer心理教育サポートネットワークと共に、子ども食堂「わくわく元気!」を開く。25日(金)の第1回を皮切りに、毎月第2、4金曜に実施。同組合の上森成人さんは「多世代交流ができ、地域のみんなが居合わせる場をつくりたい」と描いている。

 組合員が仕事や趣味で培った技能を生かし、家事や送迎の支え合い、また、旅行やパソコンサークルといった仲間づくりを行う同組合。地域の困りごとを解決するシニアの活動を応援しており、組合員と職員が以前から子どもの貧困問題に取り組もうと話し合っていた。

子ども食堂_dc 一方、BBS会は、不登校やひきこもり青年に就労体験の場を提供する弁当店「コミュニティランチ和」を運営し、8月に同ネットワークと子ども食堂を実施した。

 3者が協力し、今回から開く子ども食堂は、組合が運営する和歌山市里の高齢者支援施設「やまぐちささえ愛センター」が会場。コミュニティランチ和の料理を参加者で味わい、同ネットワークは学習支援、シニアボランティアは昔遊びや話し相手をする。今後は、食材提供も行う考えだ。

 組合員でホームヘルパーの経験がある中マチ子さん(72)は「弁当も持たせてもらえずに学校へ行く子や、スーパーで半額のシールが貼られた弁当をいつも買いに行く子など、様々な家庭を見てきて、何とか力になりたいと思っていました。一緒にご飯を作ったり、食べたりと、家庭の温かみを伝えたい」と意気込む。

 25日は午後6時から。子ども200円、大人300円。食材やボランティアを募集中。BBS会(wakuwakugenki8989@gmail.com)。

 写真=8月に開かれた子ども食堂

(2016年11月12日号掲載)