2017020403_ishidasan 発展途上国で恵まれない子どもたちの支援に携わる和歌山盲学校出身の石田由香理さん(写真右)の講演会「できることの見つけ方~全盲女性の国際貢献」が2月11日(土)午後1時半、和歌山市木広町のふれ愛センターで開かれる。石田さんは「夢があり勉強したいのに、かなわない子どもたちの可能性に寄り添っています。障害の有無を問わず、自分にできることを見つけるヒントになれば」と語る。

  1歳3ヵ月で全盲になった石田さんは、2005年に和歌山盲学校中等部を卒業し、筑波大学附属視覚特別支援学校の高等部へ進学。国際基督教大学を経て、イギリスの大学院へ留学し教育開発について学んだ。

  大学時代に訪れたフィリピンで、全盲ながら英語が話せるのに驚いた現地の人から「どのような教育を受けたのか」と聞かれ、「フィリピンは障害者だけでなく、希望を見失った人が多い。彼らを前向きにする存在になってほしい」と頼まれ、国際貢献活動の道を選んだ。

  現在はNGO職員として、同国初の盲学校を建設する活動に打ち込む。講演では、発展途上国における障害児教育の現状や、障害児者に可能な活動について話す。「国際協力が障害者にとって当たり前の就職先にするため理解を広げたい」。企画した同市視覚障害者福祉協会の能澤義和さんは「障害者も社会貢献できると知ってもらうことが、障害者理解に通じる」と語っている。

  無料。希望者は能澤さん(nonchan@pearl.ocn.ne.jp、073・454・0278)。

 (ニュース和歌山より。2017年2月4日更新)