開発途上国に渡り、医療、農林水産、教育など様々な分野を支援する青年海外協力隊。和歌山県内の企業らでつくるわかやまJICAボランティア応援団は6月20日、6、7月に派遣される第1次隊に、梅干しや蚊取り線香など、現地で役立つ和歌山の特産品を詰めた「応援セット」を初めて贈呈した。

 国際協力機構が実施する青年海外協力隊は年4回派遣。今回、県内からは、県立医科大学保健看護学部を今春卒業し、アフリカのマラウイで感染症対策に取り組む樋口亜美さん、フィリピンで衛生指導に携わる県職員の森田翠さんら4人が渡航し、2年間活動する。

 応援団は各都道府県にあり、和歌山は2013年に発足した。今回は現地の人々に和歌山を紹介する際や、日本の味が恋しくなったときに活用できるよう、県内企業に協力を依頼。英語をパッケージに表記した蚊取り線香をはじめ、梅干し、那智黒、しょうゆなど、13社の商品を贈った。

 受け取った樋口さんは「たくさんの人に応援されているんだと感じました。マラリアなど感染症は蚊が媒体となるので、蚊取り線香は特に役立ちそう」と笑顔。応援団の堀寿恭事務局長は「京都の取り組みを参考にしました。保存がきき、和歌山らしい食品と、実用的なものを選びました」と話し、隊員の活躍に期待を寄せていた。

写真=食品や蚊取り線香など現地生活に役立つ特産品

(ニュース和歌山/2017年6月24日更新)