民間7団体が情報共有

 ひきこもりの人を支える県内の民間10団体が協力し、「和歌山ひきこもり支援ネットワーク」を1月19日に発足させた。参加する紀の川市のハートフルハウス創、野中康寛さんは「ボランティアベースではなく、市町村と相談し、充実したサポート体制が必要。現状をしっかり把握して、必要な支援策を考えたい」と意気込んでいる。

 和歌山県は2004年、全国に先立ち、「引きこもり者社会参加支援センター事業」を実施していたが、18年に廃止して以降、国の制度に移行した。これに伴い、施設によっては委託金が少なくなったり、利用者が市をまたいで通えなくなったりと混乱が生じている。

 同ネットワークは3ヵ月に1度、会議を開き、支援のあり方、県との懇談、専門機関として研修・情報交換を予定する。和歌山市のエルシティオ、長浜倫太郎さんは「ひきこもり支援=就労支援ととらえがちだが、結果を求める行政と溝がある。大切なのは居場所をつくり、生きづらさを抱える人とつながること」と話している。

 ハートフルハウス創(0736・60・8233)。

(ニュース和歌山/2021年1月30日更新)