ALS患者 北畑達哉さん 不安や悩み話せる場に

 県内の難病患者や障害者団体が悩みや思いを分かち合う「難病患者・障害者の集い〜わたしたちはひとりじゃない!」が1月31日、立ち上がった。呼びかけ人のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者、北畑達哉さんは、「将来のことや愚痴などを、ざっくばらんに話せる会にしたい」と描いている。

 一昨年夏、手足やのど、舌、呼吸に必要な筋肉が徐々に動かなくなる難病、ALSを発症した北畑さん。昨年3月に、ALS患者の日常を追ったドキュメンタリー『不屈の夏』の上映会を開いた際、不安を抱える難病患者や障害者、家族が気軽に相談しあったり、悩みを打ち明けあったりできる場の必要性を感じた。

 難病、障害者団体や行政に呼びかけを続け、発足式には県身体障害者連盟や県網膜色素変性症協会など5団体と家族会の代表者、行政関係者が参加。会の名前には、北畑さんがALSを発症したとき、周囲に悩みを言える人がいなかった経験を踏まえ、孤独を感じている人に寄りそう気持ちを込めた。

 県難病団体連絡協議会の山本功さんは、「様々な情報があふれているが、子どもの進路など、目の前の問題について相談したり、気持ちに共感し合ったりできるコミュニティになれば」と期待を込めた。

 今後は定期的に交流会を開く計画で、北畑さんは「活動を応援してくれる一般の人も増やしたい」と考えている。

写真=発足式の様子

(ニュース和歌山/2025年2月22日更新)