団員減歯止めへ SNSでPR

 団員減や高齢化に頭を悩ませる和歌山市消防団が2月、通常の消防団員活動に加え広報に特化した広報デザイン部を全国で初めて創設した。「団員のクラブチーム」との位置づけで、主にSNSを通じ若年層向けPRを強化。平山理恵部長(写真手前)は「団員や普段の活動の様子を発信することで身近に感じてもらえたら」と願っている。

    にぎやかな雰囲気で撮影

 消防団は消防職員と異なり、普段は会社員や自営、学生、主婦として生活しながら、火災時の消火や災害時の救助、防火指導などにあたる準公務員。和歌山市には42分団あり、1959年の最盛期は当時の定員を満たす約1900人が所属したが、今年は定員1550人に対し1469人のみ。平均年齢は75年の39歳が最も若く、今年51歳と高齢化が進んでいる。

 平山さんは「『消防団って何するの』『女性も入れるの』と質問されることがあり、「興味を持つ人はいるんだなと思っていました。自分たちの活動を発信し、入団を考えるきっかけに」と同部を創設。募集すると10〜50代の16人が手を挙げた。これまでに訓練の様子や団員の横顔、スーパーで購入できる非常食などを撮影し、月2回、ユーチューブ、インスタグラム、TikTokで紹介している。

 今後は「避難時に必要なものを女性目線で選んだり、生配信で質問に直接答えられるようにしたい」と考えている。  

 詳細は「和歌山市消防団」で検索。

(ニュース和歌山/2025年4月5日更新)