こども科学館 プラネタリウム リニューアル

 満天の星を天井に映すプラネタリウム。和歌山市寄合町のこども科学館では38年ぶりに投影機が新しくなり、3月2日㊏にお披露目されます。実はこの機械を作った会社、コニカミノルタプラネタリウム(当時はミノルタカメラ)は、海南市出身の田嶋一雄さんという人がつくった会社。投影機の特徴と、田嶋さんを紹介します。

約100万人が鑑賞

 1981年にできたこども科学館は、4階のプラネタリウムが目玉です。昨年12月までの37年間、活躍したのがコニカミノルタプラネタリウムの投影機「MS10」です。

 MS10は直径12㍍のドーム型天井に約6000個の星を映し、3万1617回上映し、99万9621人に星空を届けました。12月のお別れイベントは約100人のファンが集まり、別れを惜しみました。引退後のMS10はプラネタリウムの入口前に展示しています。

写真=新しいプラネタリウム投影機コスモリープΣ

夜空見る機会に

 新しい投影機「コスモリープΣ(シグマΣ)」は近畿で初めて導入されます。人の目で見える9000個の星を映し、空気の揺らぎで起きる星のまたたきも表現できます。星の並びに重ねる星座などは80種類あり、星の移動に合わせて動かせます。

 こども科学館の前川博之さんは「MS10より暗闇がより黒くなり、LEDの光で明るくてシャープな星を映せるようになりました。詳しく見ると星の色や集まりの形までリアルに再現されているので、ここで知識を身につけて、実際の夜空を見上げるきっかけにしてほしい」と望んでいます。

写真=上映イメージ

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 入館料小中学生150円、大人300円。プラネタリウム(小中学生150円、大人300円)は午前11時、午後1時(㊏㊐㊗のみ)、2時、3時半。土曜午前は入館、プラネタリウムとも小中学生無料。こども科学館(073・432・0002)。

宇宙飛んだカメラ開発 ミノルタ創業者 田嶋一雄さん

 1899年、海草郡日方町(現在の海南市日方)で生まれました。和歌山商業学校(県立和歌山商業高校)卒業後、慶應義塾大学へ。1928年にドイツ人と日独写真機商店(ミノルタ)を立ち上げ、1936年に2つのレンズをもつ長方形型の二眼レフカメラを日本の会社で初めて作り上げました。1962年にアメリカの宇宙飛行用カメラに使われ、会社は有名に。1985年にピントを自動で合わせる世界初の本格的な一眼レフカメラを発売しました。

(ニュース和歌山/2019年2月27日更新)