軽くてやわらかく、木目(木を切った時に見える模様)の美しさが特徴の桐という木。和歌山市では江戸時代から桐などを材料にたんすが作られてきました。今回は大正3年(1914年)から製造する和歌山市延時のシガ木工におじゃまし、6代目社長の志賀啓二さんに作り方を教わりました。

❶部品をそろえる

16120745_yugami まずは部品をそろえるところから。木目や板のゆがみなどを見て、たんすの前、横、後ろ、どこに使うのかを決めます。もちろん木目がきれいな板は一番よく目に付く前面に使います。

写真=木のゆがみを直す時はホットプレス機に入れ、熱と圧力を加えます。この作業、昔は火であぶってしていました

❷組み立てる

16120745_kugi 部品を丁寧に組み合わせます。その際、鉄のくぎでなく、木のくぎを使います。木のくぎは使う前にぬかと一緒に火であぶります。そうすると木の水分が抜け、ぬかの油を吸い、打ちやすくなるんです。

❸仕上げに色付け

16120745_nuri 最後は色付け。桐は、湿気が多い時は水分を吸い、乾燥している時は木の中から水分を出し、湿度と温度を調整
して、中の服を守ってくれます。この効果が失われないよう、京都で取れた質の良い土や、やしゃぶしという木の実を煮て作った特殊な液を塗ります。化学的に作られた塗料は使いません。

写真=塗り作業も職人の腕の見せどころ

 

100年使えるものづくり

16120745_siga 昔は「女の子が生まれたら桐を植えなさい」とよく言われました。将来、結婚した時に桐たんすの材料にするためです。シガ木工には9人の職人がおり、私を含め、4人が伝統工芸士(※)です。100年使えるものづくりを常に心掛けています。(志賀さん)

(※)伝統工芸士…昔から伝わるたんすや漆器などの伝統的工芸品作りに12年以上かかわった経験があり、国の試験に合格した職人。

桐の筆箱作りとカンナがけ

 12月16日(金)、17日(土)、18日(日)、和歌山市中のイオンモール3階イオンホール。桐の筆箱作りは各日午前11時、午後1時、3時の3回で、各日定員20人。カンナがけは午前10時〜午後5時で随時。シガ木工の職人が教えてくれます。小学生対象で保護者同伴。無料。希望者は直接会場へ。いろんな色の桐たんすの展示も。シガ木工(073・452・2011)。

(2016年12月7日号掲載)