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 ちりめんじゃこに交じる小さな生き物「チリメンモンスター」(通称チリモン)を探す催しが11月22日、海南市船尾の県立自然博物館で開かれました。じゃこをかき分けると、現れる不思議な生き物。子どもも大人も夢中で探し、見事、ゲットしました。

 和歌山の名産ちりめんじゃこ。実は漁の後、しらす(カタクチイワシの子ども)だけを残し、一緒にとれた他の生き物を取り除いています。それらを残したちりめんじゃこから、チリモンを探し出し、正体を突きとめます。

 この催しは2004年、大阪府にあるきしわだ自然博物館で始まりました。見つかるメガロパ、ゾエアといったカニの赤ちゃんなど生き物の形が『ポケットモンスター』のポケモンに重ねられ、今や各地で人気を集めるイベントになっています。

  この日参加したのは家族連れ20人。ちりめんじゃこが配られると、早速、ピンセット片手にチリモン探しです。最初はどれも同じに見えますが、目が慣れる と、小さな生き物の小さな目がわかります。「あった!」「これ何!」との声が次々に。お父さん、お母さんも負けじと熱が入ります。
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  タツノオトシゴの仲間を見つけた西山旺佑くん(浜宮小4)は「小さいけど顕微鏡でみると、すごい。とてもびっくりしました」。田中陽生くん(砂山小3)は 「チリモンの形が面白いです」。上田真子さん(高松小2)は「タコの子どもが多くて、かわいかった」。母の祥子さんは「夢中になりました。ちりめんじゃこ はよく買いますが、実際はこんなに生き物がいるんですね」。
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 最後に自分が探したチリモンの名前を調べ、標本を作りました。揖善継学芸員は「生き物の食べる、食べられる関係を知り、人間とのつながりも感じてほしい」。

 同館の催しは年1回ですが、しらす販売の「カネ上」(湯浅町)がチリモンの入ったちりめんじゃこ(観察用)を販売しています。詳しくは同社HP。
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写真上=チリモンを懸命に探す。

チリモンは、上からカワハギ、メガロパ(カニの子)、タコ
(ニュース和歌山2015年12月9日号掲載)